若貴問題について

 久しぶりに時事問題というか余り、程度のいい話ではないが今、話題になっている問題について書いてみる。例の「若貴問題」である。

 周知のように史上初の兄弟横綱であった花田勝氏、光司氏の兄弟不仲がいよいよ深刻の様である。昨日も双子山親方の35日法要が行われたが、二人は殆ど顔を合わせなかったそうである。

 私はこの二人の構図はよく分かる様な気がするのである。即ち、ちゃらんぽらんだが割合、何にでもつぶしがきき、現実的な考え方をする兄、そして生真面目な求道家タイプの弟。ちょっとこの弟は私に似てなくもないので彼の気持ちが何となく分かるのである。

 聞くところによるとそもそも兄弟の確執はどの辺から始まったかと言うと、兄の勝氏(若乃花)が横綱になったあたりらしい。若乃花は相撲はうまいかもしれないが軽量で小柄ということもあり実力的には横綱にはなれる資格が無かったのに兄弟横綱で相撲人気を盛り上げようとした相撲界の商業主義により横綱若乃花が誕生したと言う説があり、相撲や横綱というものを神聖視していた貴乃花がその事に対して、非常な憤りを感じたと言うのである。神性な横綱という地位をちゃらんぽらんで実力もない兄が汚したと弟の目には映ったのかも知れない。

 貴乃花は大相撲で割合、日常的にあると噂される八百長には一切、手をつけず、ガチンコと呼ばれる真剣勝負だけで横綱に上り詰めた横綱中の横綱である。そうなるまでは彼は素質に恵まれていたとは言え、人の何倍もの努力をそのストイックな精神力で重ねたはずである。それなのに割合ちゃらんぽらんで現実的な兄がひょいひょいとその横綱になってしまったのだから、この生真面目な弟にはそれが許せなかったのだろう。

 でも、これがもし他人同士だったらどうであろうか?貴乃花はこうやって楽に横綱になった若乃花という力士をこうまで憎まなかったであろう。「まあ、しょうもないやつ」くらいで流していたはずである。それは何故かというと他人にはそんなに思い入れがないからである。
 例えば、となりの親父が愛人を作ったからと言って、世の奥様方はそんなに憤らないであろう。だが、これが自分の亭主ということになると「怒髪天を衝く」ということになると思う。それは自分の家族は他人より愛しているが故にこうあって欲しいという理想像があり、それに相手が反したことをすれば相手を愛している分、憎しみも深いからである。

 そういう訳でこの若貴に限らず、憎しみ合っている仲の悪い兄弟姉妹というのは実は仲が良く、お互い愛し合っているからこそ憎しみ合うようになるのである。

 それでは実際問題、こういう場合、どうしたらいいのか?どうやったら仲良くなれるのか?皆さんはどう思いますか?それは相手に理想像を求めないということである。相手を愛しているからこそ相手に理想像を求めてしまうのであるが、相手の短所ではなくて長所を見ればいいのである。

 人間は全ての面において、完璧な人間はおらず、皆、長所と短所があるのである。短所のない人間はいないが長所のない人間もいないのである。
 ある長所を持っている人間はその自分と同じ長所を持っていない相手をいたずらに自分の尺度で責めるのではなく、自分は全体の役割の中で相手にない長所を持っているのだから、自分の長所で相手の短所を補う役目があるのだと思うようにすればよいのである。
 逆に相手は自分にはない長所があるはずだからそれを探し出して、感謝すればいいのである。そうすれば、お互い、相足らざるを補い合って、全体の家族、組織、社会としてうまくものごとが運び、皆幸せになるのである。

 堀 浩二
by koujihori | 2005-07-04 20:37 | 時事問題 | Trackback | Comments(2)
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Commented by 三浦 at 2005-07-11 22:58 x
若貴問題については、マスコミからの情報をかじった程度で
詳細が分からないのでコメントできませんが、自分の家族
については思うところがあります。私の家族は、父、母、
姉、そして私の4人ですが、かれこれ姉とはもう10年
くらい腰を据えて話した事がありません。姉は北海道の
大学に進学してからは、殆ど帰省しなくなり、今も北海道で
暮らしています。私も、東京の大学に進学後、こちらで
就職しましたので会う機会自体が本当に少なくなりました。
正月にたまに会っても、挨拶程度の会話です。たった二人の
姉弟なのにこれって不自然ですよね。一年も会っていなければ
話すことはいくらでもあるはずなのに・・・。
堀さんが上記で書かれているように、自分が姉の長所を認め、
尊重しているかというと正直なところ自信がありません。
この地球上に生まれ、家族という縁で結ばれた人間は父、母そして
姉を除いて存在しない事にもっと感謝しなければなりませんね。
なぜなら、人間は1人では決して生きていくことは出来ませんし
これまでの人生で姉には本当にお世話になっているのだから。
Commented by koujihori at 2005-07-12 09:23
三浦様

いつもコメント有り難うございます。そうですか。お姉さんがおられるのですか。
 まあ、そんなに力むこともないと思います。最後の行で「これまでの人生で姉には本当にお世話になっているのだから。」という一言でどれだけお姉さんはお喜びになられることか。

 ただ一つアドバイスさせて頂ければ、気持ちというのは抱いていても表現しなければ相手に伝わりません。だから挨拶って大事なんですよね。職場で相手に悪意を抱いていなくても会っても挨拶もせず、ブスっとしているだけでば相手は気持ちを害するでしょう。
 同様にいくら姉弟間でも感謝とか愛情の表現をしないとやはり駄目だと思います。でも兄弟とか姉妹同士って身内なだけにそれがおろそかになったり照れたりするような所があると思います。
 そこで大事なのは感謝の気持ちを表現する訓練を自分の出来る所からして行くことだと思います。困難と感じることでも易しい所から訓練して行けば人間は何でも出来るのです。

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