小泉首相のやり方について

郵政民営化がどれほど重要か分からない。確かにメリットはあるだろう。しかし、デメリットもあるという指摘もある。何でもかんでも民営化して資本主義の元にさらすというのは確かに経営は効率化され、組織もスリムになるだろう。しかし、資本主義の元におかれるということは、資本主義の第一原則は利潤追求であるから、即ち金儲け第一主義になるということである。
 そうなると肝心な点が見落とされるのではないか?郵便事業ではそんな心配はないが業種によっては人命を第一するとかそうしたことが抜ける恐れもあると思う。JR福知山線のあの大惨事は国鉄が民営化されていなければ起こらなかったし、数年前のアメリカの大停電が長期間に渡って復旧しなかったのも電気会社が民営化され、余りに組織が細かく分断され、縦割りになっている為に横の連携が取れなかった為である。
 
 私は政治や経済の専門家ではないので今回の郵政民営化の是非をここで論ずる資格はないが、しかし、この一点の政策を通す為に自分の反対陣営の人達を切って捨て、そしてお互い相戦わせるなんていうのはいかがなものか。
 小泉首相は人間としての暖かみとか情愛という部分に欠けているのではないか。多くの人を赦し、抱えるリーダーとしての器量がないのではないかと思う。私はこのようなやり方は自分のお気に入りの人間、所謂、ごますりしかしてこない茶坊主のみを自分の周囲に置き、それ以外の人間を切り捨てていく典型的な独裁者の様相を呈していると思う。
 組織の中には色々な意見、個性を持っている人がいるのであり、自分に合わない者を全部切り捨てていては到底よい組織、よい国にはならないのである。
 こういうやり方は色々な人のいい面を切り捨てることになるので大変残念だと思う。彼は独裁者的であり、その手法は独裁者の用いる恐怖政治である。リーダーというのは懐深く、色々な人の長所を伸ばし、相容れない所はそれを受け取り、包容する位の度量がなくてはならないと思う。

 小泉首相は就任当初、自民党をぶっ壊すとか言っていたが、今回、本当にぶっ壊すことになったわけだが、私が思うにこの人は唯物的で表面の効率に気を奪われて、日本の無駄もあるがそうした効率で割り切れない大事なもの、文化を大部、それこそぶっ壊しているような気がするのである。

 大きな駐車場付きの大店舗というのが酒類、本屋から家電製品まで今では当たり前になってしまったが、それで昔からの町の個人商店がどれだけ寂れていっていることか。
 その他、地方自治体の合併、銀行の合併などそれは元々日本人が持っていたきめ細かい地元のつながり、共同体というものを効率第一の考えで破壊していっているような気がするのである。

 私は今回の選挙は恐らく、小泉首相率いる自民党は大勝すると思う。郵政民営化の是非を問われれば、行革が大事だと思っている大部分の国民から支持を集められるのは火を見るより明らかであるからである。小泉首相もその辺の所はちゃんと計算して衆院解散総選挙に踏み切ったはずである。
 彼は大衆の心を読むのが非常にうまい。ワンフレーズポリティシャンと言われ、大衆受けするパフォーマンスに長けているのである。しかし、あのかつてのドイツのヒトラーも全く同様であり、その一流の演説術から当時のドイツの大衆の心をつかんでいったのであるが、その後のドイツの運命は周知の事である。

 真の民主主義は国民の本当の声に耳を傾けて、その声を積極的に採り入れる事であるが、民主主義とよく似ているが衆愚政治というものは民衆の本当の事に耳を傾けるのではなく、如何に表面的に民衆受けするかということを考え、その為の詐術を弄して、民衆をだまし、民衆をミスリードするのである。

堀 浩二
by koujihori | 2005-08-19 12:57 | 時事問題 | Trackback | Comments(2)
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Commented by 早勢正嗣 at 2005-08-19 21:35 x
あえて異論を書きます。
小泉首相の独裁的手法云々の件ですが、小泉首相一人では何も出来ない訳ですから、その独裁的手法?を認めている人達も同時に批判しないと片手落ちなのではないでしょうか。小泉首相は自民党総裁ですよね。自民党党則の中には、総裁リコールの規程もあるようです。また、総裁としての任期は来年の9月?までなので、独裁的手法?も期限があるということになります。
もうひとつ。
『真の民主主義は国民の本当の声に耳を傾けて、その声を積極的に採り入れる事』
これって、現実的には難しいと思います。なんといっても、右から左の人までそれぞれが、我こそ正当なりと確信しているのですから。
Commented by koujihori at 2005-08-21 19:33
早瀬正嗣様

 コメント有り難う御座います。コメント下さるのが一番有り難いです。
 ところで現在の日本国憲法下でナチスの様な完全な独裁制が不可能だということは論ずるまでもないと思います。

 ただ、今回は首相に衆院解散権があっただけにそこに限定しての独裁的と感じた次第です。それと独裁的君主の廻りには茶坊主的なものしか残されません。後は粛正されて行くのですから、今回の衆院解散権に限定された独裁的手法の元でも小泉首相の側近は阿部幹事長なども諫言をあえて言っている感じではないですね。

 右から左までの人のそれぞれの意見を全部聞いていたらそれこそやっていけないでしょう。私が思うに真の民主主義はそれぞれの民衆のにせものの迷いの声に振り回されるのではなく、神の御心に中心帰一する中で国民の実相である神の子としての真の声に耳を傾けるというものだと思います。

堀 浩二拝
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