足るを知る

 昨日、テレビドラマ「恋に落ちたら」を観た。物語は草薙剛演じる主人公の出世話を軸にしたものだが、昨日のストーリーの中でこんなシーンがあった。それは大会社の社長まで上り詰めた主人公が自分の飽くなき事業欲のままに事業をどんどん拡大して行こうとするのだがそんな彼に友人が「お前はどこまで行っても満たされることはない餓鬼のようなものだ。」と諫めるというものであった。
 案の定、その後の彼は調子に乗りすぎて失脚し、今までちやほやしていた仕事仲間から見放され、そして、自分の妹と彼に忠告した友人の元に帰って来て、そこで慰められるのである。
 私はこれを観て、はっとしたのである。これは正に自分の姿であると。
 
 以前にも述べたが私は非常に向上心旺盛というか色々な事に興味があり、自分の様々な能力を伸ばすことに悦びを感じて毎日、様々なレッスンと勉強に明け暮れているのだが、私もこの主人公の様に自分の能力向上に取り憑かれた一種の餓鬼の様なものではないかと思ったのである。
 即ち、現状の自分に満足出来ず、少しでもうまくなりたい、良くなりたいといつも心が満たされないで焦っているのである。実は昨日も仕事の後、テニススクールでテニスの練習試合をして来たが、どうも自分の納得の行くプレーが出来なかったので心がもやもやしていたのである。
 それはここをもうちょっとこうすればもっとうまく行く、うまくなれるというコツを頭で分かっているのだが、それが現状の自分はそう出来ないということで何か不満というか焦りというかもう少し手を伸ばせば素晴らしい上達と能力が手に入るのにといういらだちであった。
 私はそんなこんなで心に平和が無く、何かがつがつとしたものを心に抱いていたのである。しかし、私は昨日のドラマを観て、悟ったのである。私はこのドラマの主人公のように足るを知らざる餓鬼であったと。
 
 我々は向上心を持って努力することは大事ではあるが、あくまでそれは現在の状態、現在与えられている環境、仲間、家族等に心を向け、その今、与えられている事に感謝し、以前に比べてこれだけ良くなっているという自分の能力を悦ぶということを忘れてはならないのである。それが「足るを知る」ということであると思う。
 そうした今既に与えられている当たり前の事に感謝する所から、真の自信が生まれ、そこから真の活力が湧き出て、素晴らしい向上があるのである。

 堀 浩二
by koujihori | 2005-06-10 07:18 | 信仰 | Trackback | Comments(0)
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